日本各地で猛暑日が連続し、熱中症に倒れる人が増えています。
特に注意が必要なのは、熱のこもる室内で起きる熱中症。
気象庁が7月26日に発表した予報によると、向こう1か月は東日本、西日本で気温が平年より高いと予測されています。
子どもや高齢者に発症リスクの高い室内の熱中症を防ぐには、エアコンを使って上手に室温をコントロールすることが大事です。
夏の暑さはまだ続きますが、猛暑対策のためのクーラーの正しい使い方をご紹介します。
エアコンの正しい使い方とは?
35℃以上の猛暑日も珍しくない真夏には、最高気温が30℃を下回れば「今日は涼しいな」と感じてしまうほどですが、さすがに室内温度が30℃では暑く感じてしまいます。
節電のために推奨されている設定温度は28℃だが、暑くてたまらないのに無理をする必要はありません。
では、猛暑対策のためのエアコンの正しい使い方を見ていきましょう。
室内の温度は26~28℃に設定
夏場の室内で過ごしやすい温度の目安は26~28℃です。
ただし、温度の感じ方は人それぞれですので、体調などを見て設定温度を調整してください。
自動運転
エアコンの「自動運転」モードは、最も効率よく設定温度をキープできます。
そのため基本は「自動運転」モードにして、暑さや冷えを感じたら設定温度を変更する方法がいいです。
冷えすぎを警戒して「微風」や「除湿」モードを選択する人もいますが、それよりも「自動運転」で設定温度を高めに設定してください。
電源をつけたり消したりするのは逆効果
エアコンで室内が冷えたらスイッチを切り、暑くなったらまたスイッチを入れてという状態を繰り返していると、体が温度変化に慣れないばかりか、電気代の負担も大きくなってしまいます。
なるべく一定時間エアコンを運転し、室内が涼しくなったら設定温度を調整してください。
暑さ対策はエアコンだけに頼らない
室内の温度が高ければ高いほど、エアコンで空気を冷やすために電力を消費します。
そこで窓の外にすだれやよしずをかけて室内に日差しが届くのを防いだり、エアコンの運転前には換気をしたりするなどしてエアコン以外の暑さ対策を行いましょう。
そうすれば、スイッチを入れると素早く快適な温度になります。
扇風機やサーキュレーターをエアコンと一緒に使い、空気を循環させる
エアコンを運転している時は、扇風機やサーキュレーターを使い空気を循環させることでエアコンの働きを助けます。
また、同じ設定温度でもより涼しく感じることができます。
冷房時、冷たい風は下のほうに溜まるので、エアコンの風向きは水平に設定します。
エアコンから出た冷たい風はゆっくりと下のほうに降りてきてやがて足元に溜まるので、サーキュレーターや扇風機を天井に向けて回し、空気を循環させます。
空気を循環させることで涼しさのムラをなくし、体感温度が下がり、快適に過ごすことができます。
就寝時
温度28℃・湿度50%を目安に3時間のタイマー運転がおすすめです。
入眠後に体温が低下し、起床前に上昇するという睡眠時の人の体温変化に合わせて室温を調節するといいでしょう。
また、扇風機を「壁に向けて」運転すると心地よい間接気流をつくれるうえ、輻射熱という壁の温度を下げる効果もあります。
空気清浄機がある場合は、エアコンの対角線上に空気清浄機を設置すると空気の巡りがよくなり、より快適な睡眠が期待できます。
お手入れ
エアコンが活躍する夏は、できれば2週間に1回、エアコンのフィルターを掃除しましょう。
フィルターにホコリなどが詰まっていると、エアコンの効率が低下して快適な温度が得られにくくなります。
また、エアコンの室外機の周囲に障害物があると、エアコン効率が低下する原因となるので取り除いてください。
室外機が見えないようにすっぽりカバーを被せてしまうのも厳禁です。
まとめ
いかがでしたか。
ここまで、猛暑対策のためのエアコンの正しい使い方をご紹介してきました。
熱中症により、毎年多くの人が病院に運ばれたり、命を落としています。
また、高齢者や子供でなくても我慢してエアコンを使わないようにして寝ている間に熱中症になってしまう危険も大いにあります。
ですから、暑さの増してきた近年ではエアコンは必須のアイテムであるのです。
もちろん冷やし過ぎは当然体に良くないことは間違いないですから、エアコンは使い方が重要ということになります。
たかが夏の暑さと油断せず、エアコンを使ってしっかりと予防をしてください。
正しく上手にエアコンを使い、快適に過ごしましょう。