アルビノとは、眼と皮膚と毛髪をはじめとした全身、または眼のみが、先天的にメラニン色素をつくれない、もしくは少ししかつくれない体質のこと。
子供のころアルビノの友達がいて不思議な感じでしたが、とても社交的で楽しく遊んだことを覚えてるジョニーです。
アルビノは、色素欠乏症とも呼ばれる遺伝子疾患で、現在でも詳しい原因は解明されておらず、治療も予防もできません。
アルビノの症状
アルビノは先天的症状であり、非進行性です。
それぞれの症状には軽重があります。
眼の症状
強い光を受けると不快感や眼の痛みなどが生じます。
眼球が左右に細かく揺れることがあります。
皮膚の症状
メラニンが無い、または極端に少ないため、紫外線発がんに伴った皮膚がんの発症リスクが高いといわれています。
それぞれの肌の状態に合わせた紫外線防御対策をすることで、発症リスクを抑えることができます。
どの人種に起こりやすいの?
アルビノは、どの人種にも起こる疾患で、約1万7000人にひとりの割合で生まれるといわれています。
しかし、タンザニアなどのアフリカ東部では、2000人にひとりと発症率が高くなっています。
これは、もともと外部との交流が少ない部族社会の歴史が長かったことや、その外見から差別を受けてアルビノ同士で結婚することが多かったためと考えられています。
タンザニアでの信じられない言い伝え
日本人には信じられないような言い伝えがタンザニアにはあります。
それは、「アルビノの体の一部を手に入れると幸せになれる」というもの。
この恐ろしい言い伝えを今でも信じている人がタンザニアにはいるのです。
この言い伝えが未だに根強く残っている地域では、アルビノが襲撃される「アルビノ狩り」が問題となっています。
最悪の場合、親や親族がお金目当てで殺してしまうこともあるのです。
また、アルビノは紫外線に弱く幼いうちに皮膚がんが発症してしまうことも多く、若くして亡くなってしまうことがほとんどです。
タンザニアなどのアフリカでは、アルビノ狩りと皮膚がんにより約96%のアルビノが30歳までに亡くなっています。
多くのアフリカ人は、アルビノに対して「異なる外見」「視力障がい」「短命」「危険」などといったネガティブなイメージを持っているのです。
タンザニアの政府が動き出す
残念ながら今でもアルビノの悲劇は絶えていません。
この現状にタンザニア政府も動き出しています。
国の運営する児童養護施設ではアルビノの子ども達を積極的に受け入れ、生活や教育を保証しています。
また、偏見を無くすため周囲への教育や啓発に努め、アルビノが危険にさらされないよう守ろうとしているのです。
しかしアルビノへの襲撃はなくならず、入所した子どもたちの多くは外で生活することができません。
警備も厳重にしなければならないため、国の財政に大きな負担となっているのが現状です。
日本での「見た目問題」
「見た目問題」という言葉をご存知でしょうか。
見た目問題とは、人と違う特徴的な外見を持つ人が学校や就職、恋愛などで苦労する問題のことです。
アルビノだけでなく、顔に生まれつきアザがあったり、事故や病気で傷や脱毛など見た目に症状があったりする人も、この見た目問題に悩んでいるのです。
日本では、およそ100万人の見た目問題当事者がいます。
治療に緊急性のないことや生命に危機がないことから軽く見られますが、当事者からすると決して軽い問題ではありません。
多くの当事者は周囲からジロジロと見られたり、すれ違いざまにひどいことを言われたり、学校でいじめられたりしているのです。
このような社会の壁に阻まれて、自分の能力を発揮できずにいる人も少なくありません。
また、見た目問題を抱える人の多くは、機能的な障害がなく公的な支援がありません。
見た目によって周囲から注目されがちなのに支援の場は少なく、健常者と障がい者の中間的な存在で、内面では孤独になりがちなのです。
どう向き合っていくのか
見た目問題で悩んでいる人とはどのように接すればいいのでしょうか。
それは、相手との関係性や置かれた状況によって変わります。
自分の症状を「聞いてほしい人」「聞かないで欲しい人」、当事者によって違います。
大切なのは、この問題について全く知らない、自分には関係ないと思わないことです。
当事者の立場に立って気持ちを想像する、理解しようと努めることが重要です。
「見た目の症状」は、本人の努力で解消できるものではありません。
コミュニケーションで繋ぐ
人と良好な関係を築くにはコミュニケーションしかありません。
コミュニケーション無しにお互いを理解しあうことは不可能です。
コミュニケーションは見た目で人の印象を決めてしまう場になりますが、その反面人との深い相互理解を育む場にもなるのです。
「その髪色じゃ雇えない」アルビノの私が抱く「見た目採用」への疑念 面接の「顔差別」解消に必要なこと(withnews)#Yahooニュースhttps://t.co/8CIkcsFqMU
— 宮内 祐人 (@ExqAJZSlWKoj8Df) November 24, 2020
今回はアルビノについて調べてみました。
タンザニアでは、アルビノというだけで危険にさらされる人が多くいます。
日本でも見た目問題で悩んでいる人がいます。
誰もがありのままの自分で、自分らしい生き方を楽しむことができる社会になるといいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。